私は、そんなわけで20世紀をやめました

20世紀のシッポを切り落とすために出来ることを考えます。 20世紀を辞めたら、もしかすると21世紀に就職出来るかもしれない。 いや、もう一度20世紀をやり直せばいいのさ。 もしも、20世紀をやり直せるとしたら、きっと面白いことに成るよ!

「善悪」について(9)

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どうも、こんにちは。

「善悪」についてのつづきです。

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前の記事の

そこに関係してくるのが、「深層心理」と言うモノです。
つまり、人間の場合「表面的な心」と、その奥に隠されてしまっている「本当の心」が、かなりかけ離れていることがあるということなんですよね。

というところからの続きです。

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さて、この「深層心理」とか「潜在意識」とかと言うものが、なかなか厄介なんですよね。

おそらく、こういう「隠れている意識」という「心の領域」を、はっきりした形で持っているのは、地球上に生存している生物の中では「人間」だけなんじゃないでしょうか?

私が勝手に考えているところでは、人間だけが言葉を持っている動物であることから、この特殊な「心の領域」が生まれていると思います。

もちろん、他の動物にも「ボディ・ランゲージ」や「顔の表情」や「鳴き声の使い分け」などのように、「意志疎通のための手段」と言えるものはあると思いますが、それらの人間以外の動物の「意志疎通のための手段」は、一つの情報を伝えることはできますが、その「情報」を積み重ねて、「論理」を構成することは出来ません。
人間が産み出した「言語」だけが「論理」を構成することが出来る「情報伝達手段」だといっていいと思います。
(すごく進化したコミュニケーション手段を持っている宇宙人の話は、とりあえず置いといて)

そして、「論理」を持っていることで、かえって困ることも出て来るということなんです。

「論理」が、額面どおりに知的で賢いものであれば、それでいいのかも知れませんが、「論理」は必ずしも賢いものではないので、ちょくちょく間違いますし、場合によっては「論理」に従ったために「デタラメ」になることもあります。
そういう「論理の弊害」の一つが「心の中に見えない領域を創り出してしまうこと」だと思うわけです。

当然のことながら、人間も動物ですから、生まれたときには「白紙に近い状態」で生まれてくるわけですが、人間の場合は、生まれた直後から、もう既に「言葉」に接することに成ります。
そして、その「言葉」から「情報」を得て、それを「論理」にするのにそう長い期間はかからないと思います。
(3歳くらいの子供でも、十分にヘリクツをこねますよね)

人間でも、他の動物でも、「遺伝子情報」に従っているという部分ではほとんど変わらないのかも知れませんが、人間の場合は、生まれた後から刷り込まれる「言語的な情報」の量が、非常に大きく成ってしまっているために、そういう「刷り込まれ続ける情報」の中で、どの情報が重要なのか?とか、その情報が正確にはどいう意味を持っているのか?とかと言う、割と肝心なところがおろそかに成ってしまう傾向があって、結果的に『情報に振り回される』と言うことが出てきてしまうわけです。


そして、ほとんどの場合、「論理的な情報」は、「意識の表層」に貼り付けられていくわけですから、その「論理的な情報」の量が増えていくにつれて、当然、「非論理的な情報(感情や情緒など)」は「意識の深層」に沈められていくことに成ります。
でも、これは、必ずしも「非論理的な情報」に限ったことではなく、「古い情報」は徐々に「心の奥」にしまい込まれるということは、日常的に人間の脳の中で行われていることだと思います。
(「感情」や「情緒」などは、ほとんどの場合「古い情報」なので深く沈められてしまうことが多く成るわけですね)

その結果として、生み出されてしまうのが、「潜在意識」や「深層心理」と言った「隠された意識」なんだと思います。

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そして、一度、この「隠された領域」が出来上がってしまうと、どうしても、『見たくないものは見ないで「隠された領域」にしまい込んでしまえばいいじゃないか?』と言う、本人にとっては非常に都合のいい方法論が、成り立ってしまうのだと思います。

しかも、一度、そこに「しまい込まれた情報」は、もう、ほとんど開けて見られることは無く成ってしまうのです。

だから、誰かが自殺しても、誰かが鬱病に成っても、誰かがヒキコモリに成っても、
『私は知らなかった』
と言えば、誰からも責められません。
なぜなら、ほとんどの人が、
『私も知らなかった』
と言うからです。

主に、こういうのを、私は、「自己正当化」と言っています。

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さて、また、長く成ったので、次の記事に続けます。

 

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※この記事は私がメインでやっている下のブログからの転載です。